高コレステロール血症とは、血液中のコレステロール(特にLDLコレステロール=悪玉コレステロール)の値が高くなる状態です。
放置すると、動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞など命に関わる病気のリスクが高まります。
高コレステロール血症の原因には、以下のようなものがあります:
脂肪の多い食生活(揚げ物・ファストフード・お菓子など)
運動不足
遺伝的要因
喫煙や過度の飲酒
糖尿病や甲状腺機能低下症などの病気
高コレステロール血症自体には、発症するまで目立った自覚症状がありません。そのため、健康診断などの血液検査で発見されることが多く、**「サイレントキラー(静かな殺し屋)」**とも呼ばれています。
血液検査で、以下の項目を確認します:
LDLコレステロール(悪玉)
HDLコレステロール(善玉)
中性脂肪(トリグリセリド)
総コレステロール
食事療法
・脂質を抑えたバランスの良い食事
・青魚、大豆、野菜、海藻を積極的にとる
・甘いものやアルコールを控える
運動習慣
・ウォーキングや軽い有酸素運動を週3回以上
禁煙・節酒
薬物療法(必要な場合)
・スタチンなどのコレステロールを下げる薬を使用します
高コレステロール血症は、早めの対策で大きな病気を防ぐことができます。
健康診断の数値が気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。
薬物療法について
食事や運動などの生活習慣の改善を行ってもコレステロール値が十分に下がらない場合は、**お薬による治療(薬物療法)**が検討されます。患者さんの年齢、合併症の有無、動脈硬化のリスクに応じて、適切な薬を選択します。
最もよく使われるお薬です。
LDLコレステロール(悪玉)を下げる力が強く、動脈硬化の進行を抑える効果があります。
主な副作用:肝機能異常、筋肉痛など
小腸でのコレステロールの吸収を抑える薬です。
スタチンと併用することで、より強い効果が期待できます。
中性脂肪(トリグリセリド)が高い方に用いられます。
HDLコレステロール(善玉)を上げる作用もあります。
新しいタイプのお薬で、非常に強力にLDLコレステロールを下げる効果があります。
スタチンが効きにくい方や、遺伝性の高コレステロール血症の方に使われます。
お薬は毎日継続して飲むことが大切です。
定期的な血液検査で、効果や副作用を確認します。
お薬だけに頼らず、生活習慣の見直しも並行して行うことが必要です。
当院では、患者さんの体質や生活背景を踏まえて、副作用が少なく効果的なお薬を選択しています。
「薬を飲み始めたら一生やめられないのでは…?」と不安な方も、まずはお気軽にご相談ください。てください